究極ウンチ地獄絵図

逃げ場なし

【バッカニヤ】水平線がお前を待っている

4月20日にサクセス*1から発売された新規IPゲーム『バッカニヤ』。

海洋戦闘シミュレーションである今作について思う部分があったので書き記していく。

正直かなり酷評気味ですが、しっかり面白い部分もあったしここはひとつ忌憚なくいきます。

雑にまとめると三つ!

・詰めが甘い

・こだわりが伝わってこない

・打ち切りみてぇなストーリー

 

【詰めの甘いゲームデザイン

戦闘パートでの必殺技や多重攻撃による処理落ち。メニュー画面が切り替わる度に操作受け付けないディレイがあるのですが、これが微妙に長く押し間違えが多発。アイテムが多いのにソートがない等ユーザービリティに乏しい。

またADVシーンに注目するとホームページに掲載されていた表情差分がなかったり会話パートの演出が安っぽかったり、戦闘の合間にマジで虚無な会話が挟まったりと必要なもんがなく必要ないものがある。

次に港パートと称された、船の武装や船員である猫のセッティングについて。ここでももちろんソートができず換装や猫の能力の比較が難しい。またプレビューなどで試走ができないので換装のシステムなどもカスタム意欲がそがれるなど各所に問題がある。

 

スカウトや戦闘勝利を通して猫を獲得できるが、途中参加にもかかわらずレベルの初期値はレベル1で固定。わざわざ育てた猫と入れ替える必要性を感じないのでここらへんもがっかりポイント。

私自身は出くわさなかったが他にも操作不能バグや表記ミスなどが報告されており、テストプレイをしたのか疑問が残る。

システムより前にポップするな

 

【こだわりを感じない設定】

世界観の設定は作りこまれていると感じたが、置いてけぼり感は否めない。

主人公である3人姉妹はキャラが立っているのでモノローグではなく、キャラ間の対話の中で自然と展開できればよかったのではないかと感じる。(そもそも船を操作するという限られたプレイ領域に対して「世界の成り立ち」を序盤に言われても「はあ」と言った感じである)

設定自体は凝っていて好きなんだけどなぁ

さまざまな種類の猫が出てくる割には、種別で何か変わる等特有のアビリティなどは見受けられないし、そもそも猫はオートで動くシステム上プレイヤーにも分かるようなダイレクトな技はつけられていない。

あと、「神の光で生物は進化した」という設定があるんですけど人間と猫あたりしかでてこないところへの説明はないので、なんというかモヤッとしますね。

バッカニヤの推しポイントでもあるはずの猫がゲーム的にもシナリオ的にもあんまり機能していないのはどうなのか。

レベルアップ画面。

船の武装について。

大砲の説明テキストは使い回しばかりで簡素なのが個人的にはガッカリ。世界観設定は凝っていたのでここらのフレーバーテキストも凝ってほしいと感じた。

武装の種類は近距離・遠距離・近接・対空・対潜水と種類は豊富ですがしかしながら「数値の高い武装つけていればなんとかなる」という感じですね。

 

【ゲームボリュームの物足りなさ】

まずストーリーモードと銘打たれたシナリオが単調であるのと、ゲームサイクルが船の整備と戦闘という二つの要素しかなく薄味である。

この形にするのなら、章立ての形式をとり、戦闘準備と戦闘を繰り返すほうがあっているように思いました。

せっかく海図を広げ航路拓いていくシーンがあるので、一つ進むごとに体力や経費を設定し、シミュレーション要素を盛り込めればボリュームアップにつながったのではないかと安易な想像をするけれど…どうなんだろ。

父。船の設計士……というか研究者??

 

そしてストーリー。

父との約束の為に集まった3人の娘アリシア・リーリア・カンナ。しかしそこに父の姿はなく、あったのは一隻の船と猫が一匹……というのがあらすじ。

ストーリー序盤は順調で、定まった目的と適度な足止め、そして裏でうごめく陰謀など面白かったです。しかしながら終盤の作りが雑であり、それに比例するようにゲームの粗も見え始める……というようにストーリモードの終盤は気分が落ちる一方でした。

特にラスト!マジで週間連載の打ち切り見てる気分になったし、制作現場が大変だったろうなとどうでもいいことを思いながらプレイした。

 

あと直接的には関係ないけど「AIの猫が自動で攻撃!」みてえな売り出し方してましたましたね。プレイした私からするとchat型AIの話題性に乗っかっただけにしか思えなかったのでここはマイナスでしかありません。

 

と、禊も済んだところで面白かったところへ移ります。

正直いいところは本当にいいと感じたので、体験版でもいいので是非バッカニヤ触ってほしい。

【良いところ】

バトルは小気味よくそれでいて程よい難易度がある。

丁寧な導入がないぶん手探りでバトルを進めていくことになるので、少しづつ自分なりの戦い方を確立していく作業がすごく好みでここは面白い。

また攻撃はフルオートといいつつ敵の種類と相手との位置関係等で都度指示を変更するので、やれることはシンプルながら忙しいつくり。これがかなり操作の妙を引き出していると感じた。

先ほど猫には特徴的なアビリティがない、と言いましたが、主人公の3人はそれぞれ船長にすることで固有のアビリティが発動できコマンドにも表示されるため誰を船長にするかで船の性能がガラリと変わるのは面白いカスタマイズ要素だと感じました。

また操作に対して都度入る猫たちの掛け声や主人公たちの指示ボイスは聞いていて耳に残るいいセリフ感とボリュームだと思う。

説明には一切ないけれど、T字戦法や同航、反航などの交戦形態がしっかりと意味を成しているシステムになっているのでここらへんも普通に楽しめます。

近接戦、長距離戦、空撃など敵によって換装できる砲撃システムはカスタムが自由なのでここを考えるのも面白いですね。(ただ、敵艦がどのような配置で来るとかよくわからないランダムなのでシミュレーションとしては機能していません。海域における傾向はなんとなくありますが…)

戦闘に関しても、リザルトにて出費が算出され獲得賞金から天引きされるかたちになるので、出費を抑える勝ち方を模索する楽しみなどゲーム外の楽しみもあるような気がします。

トレハン的要素を備えているのでジャンル的にはとっつきやすそう。

キャラクターがかわいい




リメイク・リブート、焼き直し作品やナンバリングタイトルが溢れるフルプライスゲームの大海原に突如として現れた無名の私掠船、バッカニヤ。

良いゲームとは言い難いですが、ワクワクするもの、光るものはあったように思います。

*1:英クロとか海腹川背リリースしてる会社